自動車保険とJAFのロードサービスの違いについて
以前、私は自動車保険の見積もり業務をしていたのですが、その中で「自動車保険のロードサービスがあるからJAFは解約しても大丈夫か?」という質問を多く受けました。
たしかにJAF会員費は年会費がかかりますし、自動車保険のロードサービスと同内容であれば解約してしまいたいところですよね。
でも、サービス内容はいくつかの部分で違いがありますので、JAFを解約していいかどうかは一概に言えないところ。
そこでこのページでは、自動車保険のロードサービスとJAFの違いのうち、主なところをいくつか説明していきますので、参考にしていただければと思います。
<目次>
まず一番大きな違いがサービス対象の違いです。
☆JAF・・・JAF会員★自動車保険・・・被保険自動車
JAFは会員に対してのサービスという位置づけなので、その会員が運転もしくは同乗していた車であれば、どの車でもサービスを受けることができます。(一部車種は除く)
自動車保険のロードサービスは、契約車両(被保険自動車)に対するサービスなので、その車を誰が運転していても、サービスを受けることができます。
この違いは大事なポイントなので覚えておきましょう。
JAFの場合、事故や故障で自走不能となった場合に、無料で搬送してもらえるのは15kmまで。それ以上は有料となり、「1kmあたり720円」かかってしまいます。
それに対して、自動車保険のロードサービスは、最低でも30km以上となっていますのでJAFよりも安心です。
都会に住んでいて、遠出をしなければ15kmでも十分かもしれません。でも田舎に住んでいたり、遠出をしたときのトラブルとなると、長距離搬送することも出てきますので、できるだけ無料搬送距離の長い自動車保険の契約をしておきたいところです。
JAFは利用回数に特に制限はありませんので、年に複数回のトラブルがあっても大丈夫。
でも、自動車保険のロードサービスの場合は保険会社によって、バッテリー上がりやキーの閉じ込め等の一部のトラブルに関して、利用回数の制限があるところがあります。また、ガス欠に関しては、どの保険会社でも年に1回(もしくは保険期間内1回)となっています。
うっかりミスが原因となることが多いバッテリー上がりやキーの閉じ込めは、たまたま1年の間に2回以上起こってしまうこともあるでしょう。
もし、加入している自動車保険のロードサービスで、これらのトラブルの回数制限が年1回になっている場合、JAFにも合わせて入っておくと安心かもしれません。
事故や故障で車が自走不能となった場合、ロードサービスを利用すれば車を搬送してもらうことができます。
でも、自動車保険のロードサービスでは、現場が高速上や山中等の場合を除いて、基本的に搭乗者はレッカー車(または積載車)に同乗するができません。そのため、搭乗者は別の手段で現場から移動する必要があります。
それに対して、JAFの場合は基本的に搬送先までの同乗が必要です。ただ、これはあくまでも搬送先までついてきてくださいという意味のもの。同乗できるのは2名までとなりますので、搭乗者がそれ以上いた場合は、別の手段で移動する必要があります。
<関連記事>ロードサービスで車を搬送。搭乗者はレッカー車に同乗できるか?
雪やぬかるみにタイヤがハマり、アクセルを踏んでもタイヤが空転してしまうスタック。
自動車保険のロードサービスでは、保険会社によってはサービス対象外(有料対応)となっているところもありますので注意が必要です。
一方、JAFではサービス対象となっていますので、会員であれば無料で引き出し作業を行ってくれます。
<関連記事>スタックはロードサービス対象外の保険会社もある
自動車保険のロードサービスのパンク対応は、基本的にはスペアタイヤの交換作業。スペアを積んでいない等、スペア交換ができない場合には搬送となり、パンク修理は対象外となっています。
JAFの場合は、修理可能な状態のタイヤであれば修理してもらえます。修理できない場合は、自動車保険と同様にスペアタイヤへの交換もしくは搬送対応となります。
<関連記事>パンクした場合のロードサービスの対応は?
タイヤチェーンの取り付けや取り外しは、自動車保険のロードサービスの対象外です。でも、JAFではサービス対象となりますので、会員であれば無料で対応してもらえます。
ただし、雪の日はJAFへの出動依頼が増加しますので、現場到着までかなりの時間を要する可能性があります。
<関連記事>タイヤチェーンの取り付けもロードサービスでやってもらえるか
自動車保険のロードサービスでは、地震・噴火・津波以外の自然災害による車両損害であれば、ロードサービスの対象となります。それに対して、JAFでは、自然災害によるものであればサービス対象となっています。
例えば、地震で隣家の屋根の瓦が落ちてきて車に当たり、フロントガラスが割れてしまったとします。このケースの場合、自動車保険のローサービスでは、地震を起因とするものなので対象外となりますが、JAFではサービス対象となるので、15kmまで無料で搬送してもらえます。
<関連記事>自然災害による損害で車両保険は使えるのか
当サイトではJAF加入をおすすめ
ここまで紹介してきたとおり、自動車保険とJAFのロードサービスには、いくつもの違いがあります。
この違いの部分にJAFの年会費4,000円(入会費2,000円)を払えるかどうかという判断は難しいところですね。
ですが、実はJAF会員になると、かなり充実した優待があるのをご存知でしょうか?車のトラブルでJAFを使う機会がなかったとしても、優待を利用することで元を取ることができます。
優待施設は全国約48,000ヶ所のレストランや入浴施設、レジャー施設など。会員カードを提示することで、割引等を受けることができます。
レジャーや外食などでこれらの優待を利用すれば、年間4000円以上の割引を受けることは可能なのです。
JAFの会員優待を利用しながら、自動車保険のロードサービスでカバーできないトラブルに対する備えもしてみてはいかがでしょうか。
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最終更新日:2018年9月12日