津波による車の損害でも車両保険は使えるか
津波による損害は補償対象外です。
車が津波に流されてしまったり、浸水して使用不能になった場合でも、車両保険は使えません。
また、津波で流された車に人が乗っていて死傷した場合でも補償はされず、ロードサービスも対象外となります。
津波は発生頻度が低く、適正な保険料の算出が難しいうえ、甚大な被害が生じる可能性があるため、保険会社が全てを補償しきれず、破綻するリスクも考えられます。
そのため、津波による損害は自動車保険の補償対象外とされているのです。
2011年の東日本大震災では、津波による甚大な被害が発生しました。残念ながら、あのような状況では自動車保険は役に立たないのです。
高潮による車両損害は補償される
津波とは、地震や火山活動、山体崩壊（山が大規模に崩壊すること）によって発生する波のことです。
一方、高潮は台風や温帯低気圧の通過によって気圧が低下し、海水面が異常に高くなり、高波が発生するような状態を指します。
同じく海の影響によるものでも、津波による車両損害は補償対象外ですが、高潮や高波による車の損害については、以下のケースのように車両保険で補償されます。
- 台風で海水面が高くなった影響で車が浸水してしまった
- 走行中に高波に襲われ、ハンドルを取られてガードレールに衝突した
ただし、対人＆対物賠償保険は補償対象外です。
例えば、車が高波に襲われて流され、民家にぶつかり損害を与えた場合でも、そのようなケースでは運転者や車両所有者に過失がないため、基本的に賠償責任は生じません。こうした理由から、賠償保険に関しては補償対象外とされています。
津波による車両損害も補償する特約
「津波」だけでなく、「地震」や「噴火」による損害も自動車保険では補償されませんが、これらの天災による車両損害を補償する特約を用意している保険会社もあります。
ただし、多くの場合、「全損時に50万円を補償」など、補償内容が制限されていることがほとんどです。しかし、何も補償されないよりは良いと言えるため、津波・地震・噴火による車両損害に備えたい方は、このような特約の付帯を検討すると良いでしょう。
また、チューリッヒ保険には「地震等による死亡一時金特約」というものがあり、地震・噴火・津波によって被保険者（車に搭乗中でなくても対象）が死亡した場合に300万円が支払われる補償内容となっています。
その他の災害による損害について
最終更新日：2024年11月6日
