なぜ等級制度の改定が行われたのか
旧制度よりも公平性を高めることを目的に改定されたようです。
今までは10等級であれば、前年に事故をおこして13等級から10等級に下がった人でも、
9等級から事故なしで10等級に上がった人でも、等級の割引率は同じでした。
でも、事故のデータを調べてみると、どうやら同じ等級だとしても、事故を起こした人のその後のリスクが高いということが分かったのです。
また、今まで等級がすえおきだった事故に関しても、実際のデータを調べてみると、事故なしの人に比べるとリスクが高いという結果になったんだそうです。
つまり、本来は事故で保険を使った人にはもっと保険料をもらわないと不公平だったのに、今までは十分な保険料をもらえないルールだったため、その不公平を是正するために改定したというわけです。
個人的にはただでさえ複雑な自動車保険を、さらに複雑にするのもどうかとは思います。
実際、この複雑化により損保会社内でもかなり混乱があると聞いていますし、
その混乱状態で契約者に正確な案内ができるのかと心配になります。
でも、保険の世界では、保険料負担の公平性ということは重要視されますし、
今回は比較的大きな不公平の是正であるということで、
複雑になるのを分かりつつも改定に踏み切ったのかと思います。
今までも見積もり時の保険会社のミスによる等級訂正というのは発生していますが、
今後はそれに加えて、事故有係数適用期間の訂正というのもたくさん出てくることが予想されます。
事故に遭ったうえに保険会社にミスをされて、
あとから追加保険料の請求が来るなんて最悪ですから、
そうならないためにも、安全運転をして無事故で過ごしていきたいものです。