悪い等級はリセットできるのか
残念ながら、悪い等級から簡単に逃げる方法というのはありません。
自動車保険の等級というのは、事故リスクの低い人の保険料を割引して、リスクの高い人の保険料は割増にするという仕組みになっています。
もし、等級が低くなっても簡単に逃げられるような仕組みになっていたら、等級制度が成り立たなくなってしまいますので、うまくできているんです。
ただ、悪い等級から絶対に逃げられないかというとそうではなくて、次の2つの方法であれば、悪い等級の影響を逃れることが可能です。
<方法1>無保険の期間を14ヶ月以上作って、再契約する。
現在の契約が終わってから、13ヶ月以内に次の契約をした場合、
5等級以下の等級は、そのまま引き継がないといけません。
逆にいうと14ヶ月以上の間、無保険の期間を作れば、
悪い等級の影響はなくなり、新規等級で契約することができるのです。
ただし、13ヶ月間は無保険で車を運転することになってしまいます。
大変危険なため、この方法はおすすめはできません。
無保険期間中、自分の車は運転しない場合にだけ有効な方法と考えてください。
<方法2>現在の車を所有継続しつつ、もう1台車を購入してしまう。
これは荒業になりますので現実的ではないかもしれません。
1等級になる車の保険は継続して、その車は所有しつつ、
他にもう1台購入して、その車は新規契約するという方法です。
(一時的に2台を所有・使用することにするわけです)
この方法であれば、新しい車が新規等級で契約できていますので、
今後はそちらの等級を使うことができるようになります。
もちろん、わざわざ車を手に入れないといけませんし、
悪い等級から逃れるためだけに1台分、
無駄に保険料を払う形になるのがネックです。
あと、保険会社によって方針は違うと思うのですが、
これはあくまでも、2台を同時に所有している期間があり、
かつ、2台とも使用している場合に認められる方法となります。
所有期間が重なっていても、1等級の車の代替車両として、
2台目の車を購入したという場合はダメなんですね。
1等級の車を使用せずに、悪い等級を逃れるためにやったということがバレると、
後日、等級訂正されたり、契約を解除されたりということも十分考えられますので、
上記の条件を満たさない限り、この方法もおすすめできません。
ちなみに、何も言わなければバレないだろうと考える人も多いと思いますが、
私が自動車保険の契約部門で勤務していた頃、実際この方法を行った客で、
後日バレて等級訂正になっている人って何人かいましたよ。
どうやってバレてしまうのかはここでは書けませんが。。。
ということで、どうしても悪い等級から逃げたいのであれば、13ヶ月は自分の車の運転はしないと決めましょう。そのうえで13ヶ月間の無保険期間を作り、14ヶ月後から新規等級で再契約して運転再開することで、安全に悪い等級から逃れることができます。
他にも、「名義変更をすることで等級をリセットできるのではないか?」とか、「保険会社を変更して新規で契約してしまえばいいのではないか」と考える人もいるかもしれませんが、いずれも虚偽の申告をしない限り、悪い等級から逃げることはできません。また、虚偽の申告をしても、保険会社同士の情報交換制度がありますので、後日バレてしまうことになります。
<参考ページ>名義変更しても等級は継承できるか
関連ページ
最終更新日:2017年10月19日