ひき逃げや無保険事故の被害者の補償について
歩行者が車に轢かれてしまった場合は、普通は轢いた車の保険を使って、補償を受けることができますよね。
でも、その車が逃げてしまったらどうなるのでしょうか。もちろんナンバープレートなどが分かれば、警察に捕まえてもらえば大丈夫ですが、
そのまま逃げられたっきり相手が捕まらない状態では、相手の保険を使おうにも誰だか分かりませんので使えません。
こういった場合、誰の保険も使うことができないため、
「政府保障事業」という、政府がかわりに補償してくれるという仕組みがあります。
自賠責保険と同じように被害者救済の観点で、
自賠責保険すら使えないような状況の被害者に、
加害者にかわって政府が補償してくれるのです。
(もちろん、あとで加害者が捕まったときには請求をします<これを求償と呼びます>)
また、この政府救済事業は、ひき逃げだけではなく無保険事故も対象となります。
加害者が保険に加入していなかったり、
加入しても何かしらの理由で保険が使えないような場合も救済されるのです。
政府保障事業の補償内容
補償内容については自賠責保険と同じですので、
あくまでも最低限のものとなっていますが、これがあるだけでも助かりますね。
政府救済事業の請求の窓口
もし、ひき逃げや無保険事故の被害者になってしまった場合の
政府救済事業の請求窓口は下記のとおりとなります。(2021年3月17日現在)
あいおいニッセイ同和損害保険(株) |
AIG損害保険(株) |
共栄火災海上保険(株) |
セコム損害保険(株) |
セゾン自動車火災保険(株) |
全国共済農業協同組合連合会 |
全国自動車共済協同組合連合会 |
全国トラック交通共済協同組合連合会 |
全国労働者共済生活協同組合連合会 |
損害保険ジャパン(株) |
大同火災海上保険(株) |
Chubb損害保険(株) |
東京海上日動火災保険(株) |
日新火災海上保険(株) |
三井住友海上火災保険(株) |
明治安田損害保険(株) |
楽天損害保険(株) |
保険代理店での受付はできませんので、
上記の損害保険会社や組合に、直接請求するようにしましょう。
無保険車傷害保険が使える可能性もある
被害者(同居親族も含む)が自動車の任意保険に加入していれば、
無保険車傷害保険が自動的に付帯されているはずです。
契約車両に乗っているときだけではなく、
歩行中にひき逃げされたり、無保険車に轢かれたりした場合も、
死亡、もしくは後遺障害を負ってしまった場合に、
政府保障事業だけでは足りない部分を補償することができます。
一部の保険会社では歩行中の被害を対象外としているところもあるようですが、
万が一、こういった事故の被害者になってしまった場合は、
契約している保険会社に問い合わせてみましょう。補償対象となる可能性があります。
公開日:2015年6月2日
最終更新日:2021年3月17日
関連ページ
最終更新日:2021年3月17日