搭乗者傷害保険の補償範囲は? | 自動車保険

搭乗者傷害保険とは

車の搭乗者

搭乗者傷害保険は、自動車事故により、契約車両に搭乗中の人がケガ・死亡してしまった場合に補償するものです。

 

数年前までは自分の車への搭乗者へのメインの補償でしたが、同じく搭乗者への補償である人身傷害保険が販売されるようになってから、人身傷害の上乗せ補償であるとの考え方が主流となっています。

 

<目次>

  1. 搭乗者傷害の被保険者は
  2. 死亡保険金に支払われ方
  3. 後遺傷害保険金の支払われ方
  4. 傷害保険金の種類

 

搭乗者傷害保険の被保険者(補償対象となる人)の範囲

契約車両の正規の乗車装置、またはその装置のある室内に搭乗中の者

(隔壁等により通行できないように仕切られている場所に搭乗中の者を除く)

 

要するに普通に契約車両に乗っていた人が、
搭乗者傷害(以下、搭乗者傷害と記載)の補償対象となるということです。
正規の座席でなく、しかも隔壁で仕切られている荷台に乗っていたり、
トランクの中に乗っているような人は対象外となります。

 

10年くらい前までは、「契約車両の正規の乗車装置に搭乗中の者」だったのですが、
最近は3列シートで3列目から2列目に移動できたりするので、
その移動中に事故があっても大丈夫なように、このような表現にしたのかと思われます。

 

またこの2つの場合も対象外となります。
(1)極めて異常かつ危険な方法で被保険自動車に搭乗中の者
(2)業務として契約車両を受託している自動車取扱業者

 

(1)は暴走族がやるような「箱乗り」みたいなことをしていたら対象外ということですね。

 

(2)の自動車取扱業者とは、ガソリンスタンド、修理工場、ディーラーなどを指します。
例えば、故障した車を修理業者が預かり、工場内を移動させるために従業員が運転した際、
事故をおこしてケガをしても、搭乗者傷害保険は使えないということです。

 

死亡保険金の支払われ方

契約する際に搭乗者傷害の保険金額を設定しますが、
その保険金額=死亡保険金ということになります。
(ただし、すでに後遺障害保険金が支払われている場合はその分減額されます)

 

搭乗者傷害の保険金額で一番多い設定は「1000万円」
この場合、事故があり、搭乗者がその事故から180日以内に死亡してしまったら、
その法定相続人に1000万円支払われることになります。

 

後遺障害保険金の支払われ方

事故が原因で後遺障害が生じてしまった場合は、
下記の式により保険金が計算されることになります。

 

「後遺障害保険金の額」 = 「保険金額」 × 「後遺障害等級の保険金支払い割合」

 

後遺障害等級というのは、損害保険料率算出機構という団体が認定するもので、
障害の状況によって16の等級に分類されるものです。

 

その等級にそれぞれ4%〜100%の保険金支払い割合というものが設定されており、
搭乗者傷害保険金にその割合をかけることで保険金の額が決まるのです。

 

<例1>
保険金額1000万円で契約中。
事故の衝撃により搭乗者が両耳の聴力を完全に失ってしまった。

 

⇒後遺障害第4級にあたり、保険金支払い割合は69%。
支払われる保険金の額は690万円となる。

 

<例2>
保険金額500万円で契約中。
事故により大怪我。右足の指を全て失ってしまった。

 

⇒後遺障害第8級にあたり、保険金支払い割合は34%。
支払われる保険金の額は170万円となる。

 

傷害保険金の支払われ方

搭乗者傷害のケガの場合の支払い保険金額の考え方は
保険会社によって、下記の3通りのいずれかになります。。

日数払い

入院と通院の日数によって保険金が決まります。

 

例えば、「入院15000円/1日 通院10000円/1日」の契約で、
事故によるケガで入院を5日、通院を10日した場合。

入院 15000円×5日間=75000円
通院 10000円×10日間=100000円

合計175000円の保険金が受け取れることになるのです。

 

部位症状別払い

入通院日数が4日以下の場合は一律1万円のみ。
5日以上であれば、下表のようにケガの場所と症状によって定額の保険金を受け取れる方式で、
日数払いよりも、この方式のほうが最近では主流となっています。

 

部位症状別(チューリッヒ保険)
<出典:チューリッヒ保険会社ホームページより>

 

一時金払い

人身傷害保険を搭乗者のメインの補償と位置づけ、搭乗者傷害を「特約」に降格させ、人身傷害保険の上乗せ保険とする保険会社が増えています。

 

それらの保険会社が採用しているのが「一時金払い」という方式。
4日以内の入通院が必要だった場合は、一律1万円。5日以上入通院した場合に、どんな症状でも一律10万円というように定額の保険金を支払うというものです。

 

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最終更新日:2017年10月19日