無事故証明書とは
無事故証明書とは、読んで字の如く、
無事故であったことを証明する書類になります。
では、なんのために、無事故を証明する必要があるのかというと、違う国で自動車保険の契約をするときに使用することで、普通に新規で契約するよりも安い保険料で契約できる可能性があるからです。
海外の会社が発行した無事故証明書を日本で使う場合
残念ながら、多くの保険会社で使用することができないようですが、ソニー損保では無事故証明を使用した契約が可能なようです。<注>
ソニー損保の場合は、2年以上の無事故実績があれば8等級から始めることができるとのこと。
普通に新規契約すると6等級から始まるわけで、
1〜2等級の違いでしかありませんが、10〜20%程度の割引率の差があります。
ただし、無事故証明書を使用する場合はWEB申込ができないというのがネックです。
インターネット割引はかなり大きな割引となっています。そのため、無事故証明書を使わず、普通に新規でWEB申込したほうが保険料が安くなる場合もありますので、両方の見積をしたうえで無事故証明書を使うかどうかを決めることをおすすめします。
また、海外渡航する前にも自動車保険に加入していて、解約する際に中断証明書を取得した場合は、等級によっては、そちらを使ったほうが有利になりますので、その点も注意しましょう。
<注>
以前はチューリッヒ保険でも適用可能でしたが、先日問い合わせてみたところ適用不可との回答でした。
無事故証明書適用の見積は珍しい
ちなみに、この無事故証明書を使った見積もりは、かなり珍しい案件で、
保険会社の人でも行ったことがある人のほうが少ないくらいです。
私も10年以上も自動車保険の見積業務に関わってきたんですが、実は無事故証明書を使った場合の見積もりをしたことは、覚えている限り、4〜5回ほどしかありません。
しかも、お客さんから初めて「海外の無事故証明って使えますか?」という質問をされたとき、
「弊社では使うことができないんです。。」と誤った回答をしてしまい、後で慌てて訂正したのを覚えています。
たしかに社内のマニュアルにもありますし、研修でも習っていたんですが、ほとんど出てこない案件のためにすっかり忘れていたんです。さすがにこの案件で覚えましたが。。
さらに、無事故証明書は日本語で書かれていないのが厄介なところ。
英語であれば、なんとか調べながら処理することもできますが、
それ以外の言語で書かれたものですと、それこそ数人がかりで解読して、
適用可否を判断したうえで、見積もりを行っていましたね。
よって、海外の無事故証明書を使うときには、
すぐに見積もりができるとは思わないほうがいいでしょう。
日本の無事故証明書を海外で使う場合
これは国や保険会社によって、どのような扱いになるか違ってくるので、
あちらの保険会社でのことは一概には言えないところです。
ですが、数年間の無事故実績があれば、それを日本の保険会社が発行した「無事故証明書」で証明することで、割引が得られることが多いようです。日本の自動車保険を解約する際には、無事故証明書を発行してもらい、海外で自動車保険に加入する際には、それが使えるか確認してみるといいでしょう。
もちろん、日本に帰国後に自動車保険を再開する時のことも考えて、中断証明書も発行してもらうことを忘れずに。
公開日:2014年12月18日
更新日:2021年3月30日