名義変更しても等級を引き継ぎできるのか
自動車保険の契約では、基本的に下記の3つの名義を設定します。
・契約者:保険契約を締結する人・記名被保険者:被保険自動車を主に運転する人・車両所有者:被保険自動車の所有者
ですが、時間がたてば車の使用環境などが変わり、
これらの名義を変更する必要が出てくる可能性もあるかと思います。
そこでこのページでは、それぞれの名義を変更した場合の
等級継承可否について説明していきたいと思います。
1.契約者を変更した場合
契約者を変更しても等級にはまったく影響しません。
誰に変更したとしても等級は継承できます。
2.記名被保険者を変更した場合
以下の続柄への変更であれば等級は引き継げます。
- 記名被保険者の配偶者
- 記名被保険者の同居親族
- 記名被保険者の配偶者の同居親族
<例>
- 父親から同居している息子に変更・・・・等級継承OK
- 母親から別居している娘に変更・・・・等級継承NG
- 個人から法人に変更・・・・等級継承NG
つまり、「配偶者や同居親族以外に、記名被保険者を変更すると、等級継承できない」ということです。
ただし、等級によっては例外ルールがありますので注意が必要です。
例外ルール
記名被保険者を等級継承できない人に変更したとしても、
この2つの条件に合致した場合は、等級継承することになります。
- もし等級継承していたら1〜5等級となる場合
- 車両所有者の変更はしない
例えば、現在2等級。
次回更新時に3等級になる予定の保険があったとします。
この契約の記名被保険者を、更新のタイミングで別居親族に変更したとしても、等級は継承されます。
悪い等級を名義変更することで逃げようとする人が多いので、このルールがあるのです。
また、1〜5等級以外の場合でも、事故有係数適用年数が1〜6年の場合は、等級は継承できませんが、年数だけは引き継がれることとなります。
3.車両所有者を変更した場合
契約者と同じく、所有者の変更をしても等級を引き継ぐことができます。
ただし、それはあくまでも車両の変更がない場合の話。
車両の変更がある場合は、
別途、車両入替ルールにより、等級継承の可否を判断することになります。
名義変更をしても等級が継承されるケースでは、
同時に事故有係数適用期間も引き継がれることになります。
公開日:2018年8月14日
最終更新日:2021年3月11日