シートベルト着用有無別の致死率
車の搭乗者に、万が一の事故の際の安全性を高めるために義務付けられているシートベルトの着用。このページでは、シートベルトを装着することで、事故の際にどれだけ安全性が高くなるかという>警察庁交通局のデータを紹介したいと思います。
これを見れば、今まで義務だから仕方なく着用していたという人も意識が変わるかもしれません。
<目次>
シートベルト着用有無別の死者数
このデータを見ると、シートベルトを着用していて死亡した人のほうが多いので、「シートベルト着用のほうが、実は危ないんじゃないか」って一瞬思った人もいるかもしれませんね。
でも、これはあくまでも死亡者の数なんですね。シートベルトを装着して車に乗っている人のうほうが圧倒的に多いので、死亡者の数だけ見ると、装着者のほうが多くなっているだけなのです。
シートベルト着用有無別の致死率
致死率というのは、死傷者数のうち何%が死亡者であるかというもの。死傷者が100人で、そのうち死亡してしまったのが3人であれば3%ということです。このデータのほうが分かりやすく、シートベルトを装着したほうが安全だということが分かりますね。
平成26年のデータでは、シートベルト着用が「0.16%」で非着用が「2.30%」。
つまり、死亡率はシートベルト着用は非着用の約14分の1だったわけです。
ただ、これは安全度が高い後部座席も含めた、すべての座席の平均値です。
座席位置別で見ると運転席と助手席は、非着用の危険度がさらに高いのが分かりますね。
さらにこのデータでは分かりませんが、シートベルトをしていたおかげで
ケガさえもしなかったというケースも、かなりの数あるはずですので、
シートベルト着用による安全性の向上効果は、さらに高いものと考えられますね。
シートベルト着用率と致死率の推移
シートベルトの着用率が上がるとともに、致死率が下がっていますね。
致死率が下がっているのは、これ以外に車のブレーキ性能アップによる
事故直前の車両速度の低下などもありますが、一定の相関関係があることは確かなようです。
シートベルト着用有無別死者の車外放出構成率
これは自動車事故で、車外に飛び出してしまって死亡した人の割合を
座席とシートベルト着用有無別で比較したものです。
当然ながら、シートベルトをしていないほうが車外放出率は圧倒的に高くなっており、
これは特に意外性のない結果ですよね。
でも、下のデータには興味深い部分がありました。
ちょっと見にくいかもしれませんが、丸をつけた2つの数字の部分。
車外放出されてしまった場合のシートベルト着用有無別の致死率です。
シートベルト非着用の場合は「42.86%」。着用の場合は「18.00%」。着用していた場合のほうが、車外放出されたとしてもケガだけで済む確率が高いということですね。
きっと、シートベルトをしていたほうが、遠くに投げ出される可能性が低いんでしょうね。
シートベルトをしていないと、遠くまで投げ出されてしまい、地面への落下で衝撃を受けたり、
他の車に轢かれてしまうリスクが高まるのかと思われます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
以上のデータから、シートベルトをすることで安全性が大きく高まるのは明らかですね。
シートベルトを着用していないのを見つかると違反となり罰則があるため、
面倒だけど仕方なくしているという人も多いかと思います。
でも、それだけではなく、万が一のときのための安全性確保のためにも、
車に乗るときは必ずシートベルトは装着するようにしましょう!
最終更新日:2018年5月8日